法話~今日の糧~

日蓮大聖人のお言葉

  • 十六日

    仏眼

立正安国論 祖寿三十九歳 於鎌倉 北条時頼宛

汝早く信仰の寸心を改めて、速かに実乗の一善に帰せよ。
しかればすなわち三界は皆仏国なり。
仏国それ衰えんや。十方は悉く宝土なり。
宝土何ぞ壊れんや。
国に衰微なく、土に破壊なくんば、身はこれ安全にして、心はこれ禅定ならん。
この詞 、この言、信ずべく崇むべし。

現代語訳
貴殿は一刻も早く誤った信仰を捨てて、ただちに唯一真実の教えである法華経・御題目に帰依されよ。そうするならば、この世界はそのまま仏の国となる。その仏の国は決して衰えることはない。十方の世界はそのまま浄土となる。浄土は決して破壊されることはない。国が衰えることなく、世界が破壊されなければ、わが身は安全で、心は平安であろう。この言葉は真実である。信じなければならぬ、崇めなければならぬ。

今日の糧

時として世間では大聖人の教えが敬遠される時があります。
それはこの諸宗批判(折伏)にあることは否定できません。
しかしここにこそ、他宗の祖師とはまったく視点を異にする大聖人の宗教観があったのです。
それは世情を凡夫の知恵で見るのではなく、「仏の眼を通して見たなら」という観点に立つからです。
その結果、自己の知恵才覚を一切捨て、常に法華経という「本仏釈尊の眼」で判断していく生き方に自ずとなるのです。
法華経自ら「真理は信じ難く、理解し難い」と説かれるのもこのためです。
この一節を理解するには「信じる力で悟る」以外ないのです。

立正安国論
『開目抄』『観心本尊抄』と共に大聖人の最重要著述の一つで鎌倉幕府、前執権北条時頼 に奏上した。本書を通して天変地異や飢饉疫病、内乱、さらには蒙古襲来といった数々の災難が我が国に頻発する原因は、念仏をはじめとする仏教諸宗を重用することが、逆に仇となっていることを主張。正法である法華経・お題目の信仰をもって政治を行うように諫めた。しかし、この行動が大聖人、受難のご生涯の始まりともなった。