法話~今日の糧~

日蓮大聖人のお言葉

  • 三 日

    信心が根本

法華題目鈔 祖寿四十五歳 於清澄 不詳

それ仏道に入る根本は信をもって本とす。
五十二位の中には十信を本とす。
十信の位には信心初なり。
たとえさとりなけれども、信心あらん者は鈍根も正見の者なり。
たとえさとりあれども、信心なき者は誹謗闡提(ひぼうせんだい)の者なり。

現代語訳
仏道に入る根本は、信心をもって最も根本とする。仏道修行の上で悟りに到達するまでの順序を全部で五十二段階に分けた。この中でも、最初の十段階を十信と呼び、その一番最初かつ根本が信心である。故にたとえ経文の意味や教えを理解出来なくとも、信心のある者は鈍根であっても、正しくものが見える者といえる。反対に自分は理解できたと思っている者でも、信心のない者は、仏になるべき種が断たれ、決して成仏できないのである。

今日の糧

仏教、ことに法華経・お題目信仰のかなめは信心です。
本仏釈尊を信ずる心を持たない者の知恵は、いくら優れているように見えても所詮はこざかしき凡夫の浅知恵に過ぎません。
お題目を信じる力が仏智を生み育て、人生を照らしてくれるのです。

法華題目鈔
本書は念仏信仰を持つ女性に宛てられたお手紙で、表題が示す通り、法華経の題目である、南無妙法蓮華経の功徳とそれを唱える人の功徳が説かれている。その中で「信心」が根本であることを強く教えられている。