法話~今日の糧~

日蓮大聖人のお言葉

  • 一 日

    冬は必ず春となる -  妙一尼御前御消息

妙一尼御前御消息 祖寿五十四歳 於身延 妙一尼宛

法華経を信ずる人は冬のごとし。
冬は必ず春となる。
いまだ昔よりきかず、みず、冬の秋とかえれる事を。
いまだきかず、法華経を信ずる人の凡夫となる事を。
経文には、「もし法を聞くことあらん者は、 ひとりとして成仏せずということ無し」と、とかれて候う。

現代語訳
法華経を信じる人はあたかも冬のようなものである。それは冬はどんなに長くとも必ず春を迎えるからである。 決して冬から秋にもどったためしなどない。 それと同様にいまだかつて聞いたことがないのは、法華経を信ずる人が凡夫のままでいるということである。 法華経『方便品』には「もし、法華経を聞くならば、一人として成仏しないことはない」と説かれているのである。

今日の糧

最も不可思議なお経、それは法華経です。
悩み、苦しみが大きければ大きいほど光り輝くお経だからです。
法華経を信じ歩むならば、今は苦しくとも必ず光明は差して来ます。
まずはお経本を開いてみましょう。

妙一尼
鎌倉は桟敷に在住し「桟敷の女房」とも呼ばれ、大聖人に生涯深く帰依した。 一説には六老僧日昭上人の母ともいわれているが不詳。大聖人佐渡流罪、身延入山に当たり、自身の従者を伴わせた。 本書は法華信仰を貫いたことにより、夫は主家に所領を召し上げられた。その夫亡き後、老母と幼子を抱える不遇の中にあっても、 懸命に信仰を通した妙一尼への励ましのお手紙である。